主宰が「演劇経験がないから自信がないけど、役者をやってみたい・・・」に答えます。
こんにちは、劇団東京以外です。
本日は主宰が答えるコーナーです。
「演劇経験がないけど、役者をやってみたい、役者に興味がある」という人へのアドバイスや考えを述べていただきました。
演劇経験がないけど、役者をやってみたい・・・
僕としては役者をやってみたいと思ってる人に、「自信がない」って人はまず居ないと 思ってはいるんですが笑。まあそれは置いておいてですね、僕の中では10代後半から20代ぐらいから役者をやってみ たいと思っている人には3パターンくらいあると思っています。
①役者ってただ喋ってテレビに出てお金もらえるなんって楽な商売だなと思ってとりあえずやってみる人
②テレビだったりドラマだったり演劇だったりを見てある役者さんのお芝居に感銘を受けて自分もやってみたいと思ってやる人
③自分自身のコンプレックスだったり心に闇を抱えている人が自己の開放や何かしら精神的開放を求めてやる人
いざテキストにしてみると この3パターン中2パターンはポジティブではないように思えます。他にも色々な理由があると思いますが・・・どんな理由でも役者をやるに必要なのは「本人の意志」だけだと思います。
役者をやるという行為に関して、「舞台に立って、お客さんを魅了する行為」と思っている方がほとんどだと思います。でも実際の所は「用意された場所で、用意された会話、用意された行動をする行為」だと僕は考えています。
「用意された会話をする」ことに自信は必要ですか?
最近コミュ障という言葉がそこら中で使われていますが、 自分をコミュ障だと思っている人は、基本的に「何を喋ったら良いかわからない」という考えを持ってる人が多いと思います。無から有を生み出すのには僕だって怖いし「これで大丈夫」って言う少しの自信が必要です。
でも演劇は話す内容も用意されているんです。
自分で考えることは「感情」だけでいいんです。その感情も演出家がある程度ルートを決めてくれるし、違がったら修正してくれるんです。そこに自信って必要ですかね?
僕はやるかやらないかの意志だけで十分だと思いますよ。
やりたいの意志が重要であって
色々言いましたが、世間的には役者になる、役を演じることに対して抵抗がある人がほとんどだと思います。やりたいと言っても「かっこいい人・面白い人」じゃなきゃダメなんだって思 ってしまうと思います。
これは完全に極端な話で実際には違うことも多々ありますが、あれは「用意されたものが面白いのであってすべての面白さをその役者が作っているわけではない」
でもそういう気構えでいていただけると役者をやりたいという行為に対して一段くらいハ ードルが下がるんじゃないかなと思っています。
僕なんかは役者で舞台に上がっている人たちより、「なんでもない日常会話」できてる人 のほうがよっぽど自信があると思いますけどね。
主宰:夏目優