主宰が「好きな劇作家はいますか?」にお答えします。
こんにちは、劇団東京以外です。
2月17日(金)〜2月19日(日)までエリア543にて第4回公演『猫と針』を上演いたします。サスペンス要素のある会話劇で、いつもとはまた違った雰囲気の劇団東京以外をお見せいたしますよ〜。
それでは、大人気企画『主宰ブログ』のお時間です。
今回は好きな劇作家さんについて語っていただきました。
好きな劇作家はいますか?
好きな劇作家さんということですが、僕も演劇に触れてそろそろで8年くらいですがあまり戯曲を読みません・・・(勉強不足で申し訳ないです)。
「ファンです!」と言うと、各々のファンの方に「にわか乙w」と言われてしまいそうなので・・・あえて好きという区分で回答させて頂きます。
この2名が、僕が好きな劇作家さんです。
改めて好きな劇作家さんの作品を見てみると、「会話劇」という部分以外は作風も笑いどころも芝居においてフィーチャーしたい部分もバラバラですね・・・笑。さて、それでは僕がこのお二方のそれぞれ好きな所を挙げていきますね。
上田誠
上田さんの戯曲で僕が好きなところは「キャッチーな作風」と「演劇特有の堅苦しさを感じさせない」という部分です。
上田さんといえば、映画にもなった「サマータイムマシーンブルース」や「曲がれスプーン※冬のユリゲラー」の戯曲&映画脚本、最近はドラマ・アニメの脚本な ども執筆されています。
映画やテレビで使われるものって、やっぱり映画やテレビをよく見る「世間一般」の人に受けているんだなと思っています。
それが分かるのが、実際に上田さんのお芝居を見た時です。いかにも「芝居している!」といった台詞まわしが非常に少ない。かつ、その辺にいる普通の人が話している感じがする。
ただその中に「ちょっと不思議」がエッセンスとして入っているので、魅力的な物語になるんです。
「現実にありそうなシチュエーション」と「お芝居らしさ」を絶妙なバランスで組み合わせている。それでいて最後に「あー面白かった」「たくさん笑った」とハッピーな気持ちにさせてくれるところに「凄いな!好き!」ってなります笑。
平田オリザ
平田さんの戯曲で好きなところは「共感性を強く感じる」という部分です。
平田さんの戯曲には、特にエッジの効いているエピソードや上記の上田さんのような不思議なエッセンスがあるわけではありません。
例え不思議なエッセンスが加えられていたとしても、それはただ時代背景として用意されているだけで、物語には直接関与してきません。
オリザさんの作品には、その芝居に登場するコミュニティー内の、各々の人間関係だけで物語を構成している作品がいくつかあります。
僕が観た「カガクするこころ」も大学の研究室を舞台としていますが、その内容は「研究室内での人間関係」と「それぞれの人間模様」をフィーチャーしたものでした。
コレだけ書くと「何が面白いの?」と思う人が多いと思いますが、これが面白いんですよ笑!
人のうわさ話を聴いている感じです。話が進むに連れて芝居中にキャラクターの輪郭が表面上だけではなく内面もわかってきて、「こういう人いるいる!」ってすごい共感が持てるんですよ。
特に強い主張があるわけでもないのに、どんどんその舞台上の状況に飲み込まれていく。自分の思考が静かに侵食されていく。そんな感覚になります。
この作品なんかは特に、舞台だからこそ魅力を感じる戯曲だなと思っています。「物語に侵食していく感覚」、「客観から主観に変わっていく感覚」を味わうことのできる演劇は他にないのでは?と思ってます。
少し長くなりましたが、僕の好きな劇作家というか演出家について書かせて頂きました。ご本人様またはファンの方に失礼がありましたら本当に申し訳ないのですが、思いの丈をそのまま書かせていただきました。
ではでは、こんな感じで今日は失礼します。
公演情報
劇団東京以外第4回公演
『猫と針』
作 恩田 陸
演出 夏目 優
日程
2/17(金)19:00
2/18(土)13:00/17:00
2/19(日)14:00
料金 2,000円
劇場:エリア543
主宰:夏目優